バラの立体彫刻を施した、愛媛県産大島石特級のデザイン墓石。赤穂郡上郡町営上郡霊苑

姫路市・たつの市・太子町・相生市を中心にお仕事をさせていただいています、八田(はった)石材の八田俊之です。赤穂郡上郡町営上郡霊苑にて、バラの立体彫刻を施した、愛媛県産大島石特級のデザイン墓石を建立させていただきましたので、ご紹介いたします!

 

赤穂郡上郡町営上郡霊苑 2.25㎡ 新規墓 石碑・法名碑:大島石特級

 

赤穂郡上郡町営の上郡霊苑にて、新規でお墓の建立をご依頼いただきました。上郡町は兵庫県の一番西側に位置しており、姫路市の当社からは車で40~50分ほどの距離ですが、ホームページをご覧になったとのことでお店の方までお越し下さいました。奥様を亡くされたお父様と、息子様ご夫妻がご一緒でした。

詳しくお話を伺うと、息子様ご夫妻は当初、「自分たちは納骨堂でもいいかな」とお墓を作ることは考えておられなかったようでしたが、亡くなったお母様の孫にあたる、ご夫妻の成人されたお子様から「お墓を作りたい」というお話があったそうで、相談にお越し下さったとのことでした。お墓については、洋型であること、国産の石を使うことをご希望でした。

 

こちらがご提案した最終図面です。展示されているお墓やご用意しているカタログをご覧いただいて、その中で気に入られたものをもとにまずは作成して、何度かお打ち合わせをしてデザインなどを決定していきました。棹石の形はもっと丸みのある形状でしたが、波打ったようなデザインに変更したり、カタログの中から気に入られたデザインを採り入れるなど調整して完成しました。

 

立体彫刻や文字にもこだわられていました。花の立体彫刻を入れたいとご希望があったので、施工事例等の中から数パターンをご提案、こちらの雰囲気を気に入られたので、参考にしてデザインをすることになりました。

 

花のデザインは少し手直しして、立体彫刻を終えました。次は文字の調整です。「倶会一処」と「想」という文字を彫りたいということでしたので、原稿を作って立体彫刻を終えた石に合わせて一度見ていただきました。メールでお写真をお送りしましたが、やはり実際に見てみたいとご来店くださり、「想」という文字をこれよりも少し小さくすることになりました。

 

調整を重ね、完成したお墓です。石碑と法名碑に使用した石は、愛媛県産の大島石特級です。日本産の石が良いとのことで、香川県産の庵治石の細目や中目なども候補に挙がりましたが、それぞれの石の特徴や、建てた後の色の変化の具合なども細かくご説明し、最終的には大島石をお選びになりました。外柵には、大島石と色合いの似ているG1790という中国産の石を使用しています。

 

正面には「倶会一処」、ご宗旨は浄土真宗です。棹石の隅に、バラの花の立体彫刻を施しました。使用した石の色合いからも、花びらや葉など一枚ずつ、深めにしっかりと丁寧に彫り込んで、陰影があって見えやすいように仕上げました。立体感のある活き活きとした仕上がりになっています。

法名碑は外柵にはめ込まれ、すっきりしています。花立は花のつぼみのような花瓶型のデザインで、水鉢と一体型の丸い屋根の香立も、デザイン墓石のオリジナルデザインです。一番端にあるのはガラスの風防扉付きの蝋燭立てで、風の強い日も火を絶やさずにお参りができます。

 

お参り部分はすべり止めを設けました。安全性を考えてこちらからご提案し、採用していただけました。白っぽく見える部分がすべり止め加工をした箇所で、ザラッとした質感になっているので、雨で濡れても滑りにくくなっています。また、できるだけ段差なく入っていただけるように設計しています。

 

つい先日、建碑法要とご納骨を迎えました。法要の前に、お寺様からのご指示のもと除幕をしたのですが、除幕と同時に「おぉ…!」という歓声が上がりました^^ 事前にメールでやり取りをしていましたので、お写真ではご覧になっていたのですが、完成したお墓を実際にご覧になると、文字のバランスとバラの立体彫刻がとても良いと大変喜んでくださいました。

今回のお施主様は、お打ち合わせのためにお車で4,50分かかる距離を何度も足を運んでくださいました。大変お手数をおかけいたしましたが、その甲斐あって素晴らしいお墓に仕上がってとても喜んでいただけて、ご法要のあとにはお寺様からも「いいお墓ができましたね」とおっしゃっていただくこともできました。皆様にとってご自慢のお墓になれば幸いです。これからも末永いお付き合いのほど、どうぞよろしくお願いいたします。